古い日本家屋である母屋の改修を前に、離れのリフォームがほぼ完成しました。
計画の主軸は、古き良き姿を極力残しつつ、新しい形をはめ込んでいく事をコンセプトにしているのですが、
つくづく日本の家屋の美しさ、尊さを痛感し、そのポテンシャルをに負けてしまいそうになります。
コストや、センスにもよるとは思いますが、必死になって形や見た目を整えても、
その積み重ねてきた時間や、卓越した質の良さの前にはどうしても太刀打ち出来ず、古き良き物の前には適わないなと感じてしまいます。
こうした先人の残してきた美意識や文化が、今や味気ない素材や模造素材で作られる家に取って代わられ、設備、性能、ノーメンテナンスなどにばかり気が行ってしまうのは、実に寂しい事だなと思います。
これから母屋の実施設計ですが、古い物の良さを残しつつ、現代的な暮らしの形を、実直に作っていけたらなと思います。